事前構成済の認証スキームについて

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事前構成済の認証スキームを選択すると、Oracle Application Expressによって、標準動作の認証およびセッション管理を行う認証スキームがアプリケーションに作成されます。次に、使用可能な事前構成済の認証スキームについて説明します。

Application Expressのアカウント資格証明

Application Expressのアカウント資格証明の認証は、Oracle Application Expressのユーザー・リポジトリに作成および管理された内部のユーザー・アカウント(Cookieユーザー・アカウントともいう)を使用します。

Application Expressのアカウント資格証明は次のような場合に有効です。

この方法は特に、ユーザー・グループを新しいアプリケーションで迅速に起動および実行する必要がある場合に適しています。

データベース・アカウント資格証明

データベース・アカウント資格証明では、データベース・ユーザー(スキーマ)はユーザーを認証するローカル・データベースに存在している必要があります。この方法を使用する場合、ユーザーの認証にデータベース・アカウントのユーザー名およびパスワードが使用されます。

適用可能なアプリケーションの指定したユーザーごとに1つのデータベース・アカウントを持ち、ニーズに対応したデータベース・ツールによるアカウントのメンテナンスを行う場合に、データベース・アカウント資格証明は有効です。

LDAP資格証明の検証

ログイン・ページを使用する認証スキームは、Lightweight Directory Access Protocol(LDAP)を使用して、ログイン・ページで送信されるユーザー名およびパスワードを検証するように構成できます。アプリケーション・ビルダーには、このオプションの構成方法を示すウィザードと編集ページが含まれています。これらのウィザードでは、この構成のために、ご使用のアプリケーションにアクセス可能なLDAPディレクトリがすでに存在していることと、LDAPディレクトリが資格証明の検証のSIMPLE_BIND_Sコールに応答できることを想定しています。LDAP資格証明の認証スキームを作成する場合、ウィザードによってLDAPホスト名、LDAPポート、DN文字列が要求され保存されます。オプションの事前処理ファンクションを指定して、APIに渡されるユーザー名の書式設定を調整できます。

DAD資格証明の検証

データベース・アクセス記述子(DAD)では、Oracleデータベース固有の認証と、Basic認証スキームを使用してユーザーを認証するユーザー・メカニズムを使用します。DAD資格証明の検証を使用するには、次の条件を満たしている必要があります。

DADデータベース認証は、管理可能な数のユーザーに対して最小限の設定のみが必要な認証方式を実装する場合に役立ちます。これらのユーザーがすでにデータベース内に自己管理されたアカウントを持っており、この認証方式を短期間(たとえば、開発のデモンストレーションまたはプロトタイプ段階の間)のみ使用することが理想です。

この方法の主なデメリットは、特にユーザーが自分のパスワードを管理していないか、またはユーザーのデータベース・アカウントがアプリケーションへの認証を容易化するためのみに存在している場合に、アカウントのメンテナンスが負担となることです。

シングル・サインオン・サーバーの検証の概要

Oracle Application Server Single Sign-On資格証明は、Oracle AS Single Sign-On(SSO)Serverに認証を委譲します。この認証スキームを使用するには、サイトは、SSO Serverにパートナ・アプリケーションとして登録されている必要があります。詳細は、管理者に連絡してください。

Oracle Application Expressアプリケーションは、Oracle Application ServerのSingle Sign-On (SSO)インフラストラクチャでパートナ・アプリケーションとして実行できます。実行には、パートナ・アプリケーションとして、アプリケーション(またはApplication Expressエンジン)を登録する必要があります。アプリケーションまたはApplication Expressエンジンをパートナ・アプリケーションとして登録するには、Oracle Application Serverのパートナ・アプリケーションの登録手順に従い、Oracle 9iAS SSO Software Developer Kit(SDK)をインストールします。

この方法を選択する場合、ご使用のアプリケーションでは統合されたログイン・ページが使用されません。かわりに、ユーザーが新しいブラウザ・セッションでアプリケーションにアクセスすると、Application ExpressエンジンによってSingle Sign-Onログイン・ページにリダイレクトされます。ユーザーがSSOによって認証されると、SSOコンポーネントはアプリケーションにリダイレクトし、Application Expressエンジンにユーザー・アイデンティティおよびその他の情報を渡します。その後、ユーザーはログオフするか、ブラウザ・セッションを終了するか、またはその他のセッション終了イベントが発生するまでアプリケーションを使用できます。